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                                                                                                                      宗教者九条の和         

          平和アピール

  

          『憲法9条を世界の宝に』

                 松浦司教が"有志のグループ”呼び掛ける

国際平和を希求し、武力放棄をうたった日本国憲法第九条を守り、その精神を広めようと、カトリック正義と平和協議会会長の松浦悟郎司教が、全国各地に、有志による小さなグループづくりを呼び掛けている。グルーブの名は「意法九条を世界の宝に・ピース9(ナイン)の会」。以下にその設立趣意を掲載する。

二十世紀は、人類が目覚ましい進歩を遂げたと同時に、戦争に明け暮れ、大量殺りくを繰り返した悲しい世紀でもありました。二十一世紀こそ平和な時代にとの願いをだれもが持っていたのでしょうが、昨年、ニューヨークで起きた「同時多発テロ」と呼ばれる事件と、それに続く米国主導の「新しい戦争」と位置付けて始められたアフガニスタン攻撃は、世界を再び大きな緊張と試練の中に口くことになりました。これは、貧困や抑圧という二十世紀の〃負の遺産"がまだ解決されていないという事実を、直視しなければならないことを物語っています。

人問だれもが平和に暮らしたい、互いに愛し合って生きていきたいと希望しているにもかかわらず、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。人間はいつまで争いを繰り返すのでしょうか。平和を取り戻すために、私たちは何をしたら良いのでしょうか。このような問いが激しく起こってきます。

国連のアナン事務総長が次のように語りました。「平和の文化が必要なのです。戦争の文化、暴力の文化、刑罰と不寛容の文化に対して、平和の文化には見込みがないように思われることがあるかもしれません。(中略)それも、耐え難いほど遅いプロセスであり、達成されたとしても、もろい不完全なものであるかもしれません。しかし、平和はわれわれにできることなのです」と。どんなに時間がかかっても、労力を費やしても「平和の文化」「愛の文明」をつくらなければ、根本的な解決はあり得ません。日本に目を向けてみます。高度な技術や経済力を持つ日本は、世界平和のために多くの役割を果たすことができるし、その責任があります。何よりも、「平和の文化」のために働ける貴重な立場にあることを自覚する必要があります。なぜなら、平和憲法を持っているからです。その中では恒久の平和を願って戦争をしない、軍隊を持たないことが高らかにうたわれており、それ故に、国際社会の中で和解に向けた調停や平和への役割では特別な位置を占めているはずなのです。    

しかし、現実にはどうでしょうか。そのようなリーダーシップを国際社会からはほとんど期待されていないのが現状であるばかりか、その貴重な平和憲法の精神を踏みにじる実績をひたすらつくり、後は憲法九条さえ無くせば完全に戦争ができる国に整えられてしまうところまで来ているのです。憲法九条が無くなると、「有事」のためという口実で、次々と戦争ができる体制がつくられ、民間人を戦争に巻き込んでいくことは目に見えています。     

今ならまだ間に合います。かろうじて憲法九条が生きているからです。今、世界の人々が憲法九条に注目し始め、それを残してほしいと願う声が高まってきています。「テロと戦う」という理由さえあれば、武力攻撃も戦争もまかり通りつつある国際社会の中で、憲法九条は「平和の文化」を築くために貴重なしるしと希望を人々に与え続けています。他の国では、このような憲法をつくりたいと望んでもほとんど不可能で、「いつか実現してほしい夢」となっているのです。アメリカのオーパビー博士は「憲法九条の会」をつくって訴えています。もはや、日本だけの憲法九条ではなく、世界の平和のための貴重な宝となっているのです。憲法九条はまだ私たちの手元にあり、手放していません。皆さん、一緒に憲法九条を守り、その精神を平和へのメッセージとして世界にも発信し、それを実際のものとするために何らかの行動を起しませんか。このことが本当の平和と人間の幸福につながる「平和の文化」をつくる道と信じるからです。

    行動提起

三人から五人の規模で、日本で、海外で「憲法九条を世界の宝に・ピース9の会」をつくりませんか。

*目的は、憲法九条の大切さを身近な人から訴え、賛同者を増やすことです。そして、いつか憲法改正の国民投票一(Xデー)があるときには、一致して「改正」反対の意思表示をします。

*メンバーが増えて六人以上になれば、できれば二つのグループに分かれます。三人はグループの基本単位であり、小さくても主体的なグループを増やすためです。子どももこの会をつくることができます。むしろ、大歓迎です。*賛同する三人が集まれば、「ピース9の会○○」と好きな名前を付けて事務局に登録します。事務局は都道府県別に番号を付けます。例えば、大阪で十番目にできたグループは「大阪10」という具合です。そうすれば、各地で幾つのグループが出来たかがすぐ分かりますし、同じ地域で連絡を取り合つなど、共通の取り組みもできるようになります。

*登録したグループには、事務局から憲法九条を奮いたカードを送ります。できるだけ多くの人に配って、その素晴らしさを広めます。

*その他に、ユニークな活動や資料を紹介し合ったり、憲法グッズを交換するなどの工夫で、活動が豊かになります。

*事務局との通信手段は、メール、FAX、郵便で行ないます。会費は、年千円を一口として、それぞれ会の事情に合わせて自由に納めます。事務局〒135‐8585東京都江東区潮見2-10-10 日本カトリック会館気付「ピース9の会」03-5632-4444 FAX03-5632-7920
電子メール:p9@cbcj.catholic.jp

郵便振替00140−8−173466。口座名「憲法九条を世界の宝に・ピース9の会」

 


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